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ホールセール・バンキング部門担当取締役の所見

ホールセール・バンキング部門担当取締役の所見

石油・天然ガス部門はその持続性の面で本来的に課題を抱えているものの、当行および当行の市場にとって戦略的重要性の高い分野ですが、その大部分は炭化水素の大手メーカーと消費者で占められています。当行の営業担当者(RM、リレーションシップマネージャー)は、石油および天然ガスに関するポジション・ステートメントを使用して対象企業の取り組み状況を調査し、関連基準に準拠する能力の有無を現実的に評価する際のガイドラインとしています。当行の環境・社会リスク管理ツール(ESRAT)も、関連リスクを評価する際に重要な役割を果たします。例えばESRATでは、ガスの燃焼に伴う問題、動植物の生息環境、先住民・地域への影響などといったリスクを評価しますので、石油および天然ガスに関する当行のポジション・ステートメントはきわめて現実的なガイドラインといえます。

ホールセール・バンキング部門担当取締役であるラッセル・カラムは、同僚が対象企業の評価に当たりESRATをどのように使用しているかを以下のように説明しています。

「クライアントと力を合わせることが、その事業や具体的な取引に関わる環境・社会リスクを現実的に評価する上で重要な要素です。机上の研究は第一歩にすぎず、対象企業の上級管理職やオペレーション・マネージャと力を合わせて、環境・社会ガバナンスに対する彼らの取り組みが本質的にどのようなもであるか、そのほか過去および現在にわたって彼らが抱える問題は何か―を把握することが大切です。場合によっては、直接現場を視察することもあります。

責任者としての私の専門領域は、環境・社会リスクではありません。しかし、ESRATを使用し、サステナビリティ・チームとの協力により、クライアントとも腹を割った対話をした上で、案件がポジション・ステートメントの基準に準拠しているかどうかを評価することができます。また、対象企業がどんな自主基準や原則に従っているかを把握できることも少なくありません。例えば、取引先には採取産業透明性イニシアティブ(EITI)および国際的石油産業環境保全協会(IPIECA)に参加している企業もあります。取引先自身、こうした取り組みのおかげで、当該セクターでの環境・社会リスクに関する管理能力が向上しますが、同時に、当社としてもこれに安心感を覚えます。

案件が当行の環境・社会に関する方針、手続きに準拠するかどうかの監督に当たるのが当行のサステナビリティ・チームですが、私たちは評価が下され、ESRATの作業が完了した時点でこのチームと密接に連携します。この連携の中で、私たちは当行の取り組みに対して長期的に準拠できる状態を確保すべく一定の要件を策定するとともに、当案件を「ホールセール・バンキングにおける責任・風評リスク委員会」あて上申をすべきか否かついて指針を作成します。また、私たちは当該案件に関する各種条件充足のためクッレジット部門と、さらに所要書類作成のため法務部門と、それぞれ連携しています

このプロセス全体を通じて、対象企業との間に未確認の環境・社会リスク、考えられるリスク緩和措置についても定期的に意見交換します。当行の取り組みに関するフィードバックは現在のところ極めて良好なものとなっています。当初は要件を充足できなかった企業も結果として理解力を示すとともに、企業側に改善を促し、行動計画の策定を勧める当行のアドバイス、サポートに計り知れない価値を見出すようになります。その結果、ほとんどの対象企業は、社会・環境ガバナンスに適切に取り組めばそれによって自らに競争優位が生じることを認めています。」

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2009年度年次報告